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NAGANO UNIVERSITY OF HEALTH AND MEDICINE

2025年度のインタビュー

  • 看護師
    「いい締めくくりができた」と思っていただけるよう、看護師として何ができるか模索する毎日です。

    JA長野厚生連 北信総合病院 大川 藍 さん


    看護学部 看護学科
    (2023年3月卒)
    高校生からの質問に
    Q&A形式でお答えいただきました
    • どんな仕事をしていますか?

      がん治療を目的とした手術や化学療法をうける患者さんが多い当院で、私は「緩和ケア」を担当しています。覚悟の上でしたが、患者さんの人生の「最期」に立ち会う度に、自身の仕事の重みを感じます。最期は自宅で家族と過ごしたい方も多いので、ご家族、ケースワーカーの方と密に連携しながら、できる限りご本人の意思を尊重できるよう業務にあたっています。「ああ、いい人生の締めくくりができた」と患者さんやご家族に思っていただけるよう、看護師として何ができるのかを模索する毎日です。

    • 今も役に立っている学生時代の学びは?

      やはり実習が記憶に残っています。自分なりに準備をして、「患者さんと積極的にコミュケーションを取ろう」と意気込んで臨みましたが、肩に力が入りすぎていて、患者さんが出している「疲れた」や「そろそろ眠りたい」というサインを見逃して、独りよがりになってしまっていることに気づき、反省したことをよく覚えています。患者さんとのコミュニケーションは「頑張る」のではなく、寄り添い、相手の立場に立つことが大切だと思いました。

    • 大学時代の学びの方法は?

      勉強の仕方は人それぞれ。みんなに当てはまる「正解」はないので、早いうちから自分に合った勉強法を見つけておくのがよいと思います。ちなみに、私は試験で出題されるポイントを効率よく暗記するよりも「どうしてそうなるのか」という根本のメカニズムからじっくり理解しないと進めないタイプでした。
      在学中は研究室を訪ねると、先生方がいつも快く迎え入れてくださっていたので、分からないところはよく質問しに行っていましたよ。

    • 未来の後輩に向けてのアドバイスは?

      患者さんにはさまざまな方がいます。そして一緒に働く看護師さんにもさまざまな方がいます。さらに看護師は他職種との連携も不可欠なので、ぜひ学生時代から人と接する機会をたくさん持ってほしいです。
      私は高校時代、吹奏楽部に所属していました。大所帯のチームで大変なこともたくさんありましたが、みんなで一つの目標に向かっていく経験は、いまの仕事にとても活かされていると思っています。

  • 看護師
    「どんな医療人になりたいのか」先生との対話で見つけることができ、今の自分につながっています。

    JA長野厚生連 北アルプス医療センター あづみ病院 北村 幸太郎 さん


    看護学部 看護学科
    (2023年3月卒)
    高校生からの質問に
    Q&A形式でお答えいただきました
    • 日々大切にしていることは?

      私が働いている精神科病棟では、内服の管理やバイタル測定、日常生活の援助といった基本的な看護に加え、日々の患者さんとのコミュニケーションが非常に重要です。なぜなら、病気やケガなど表に出る症状がない分、患者さんが何気なく発した「言葉」やふとした「行動」が、治療の方向を決める重要な手がかりになるからです。また時には、患者さんのプライバシーやデリケートな部分に関わることもあるので、いかに信頼関係を構築できるかを意識し、お一人お一人との関わりを大切にしながら、日々仕事に励んでいます。

    • 今も役に立っている学生時代の学びは?

      職場では週に一度、ドクターカンファレンスがあるのですが、在学中に受けた「IPW(多職種連携)」の講義が非常に役立っています。1人の患者さんに対して、医師・看護師・栄養士・ソーシャルワーカー等さまざまな職種のスタッフが一堂に会し、治療の内容や退院後の生活について話し合うのですが、講義で何度も模擬カンファレンスを行ってきたので、事前に「きっとこの部分を聞かれだろう」と予測が立ち、会議ではスムーズな受け答えができています。

    • 就職活動はどうでしたか?

      本学には進路アドバイザーの先生がいらっしゃって、よく相談に乗っていただきました。先生は単に就職先(=病院)の候補を提示するのではなく、まず学生に「どんな医療人になりたいのか」という根本の問いからじっくり掘り下げて聞いた上で、アドバイスをくださいます。先生との対話を重ねる中で、「一人一人の患者さんに深く寄り添う」という僕の中の「ありたい姿」が定まり、いまの職場に巡り合えたと実感しています。

    • 未来の後輩に向けてのアドバイスは?

      災害発生や感染症の蔓延、世の中のあらゆるできごとが医療につながります。時代の流れとともに、医療に求められるものも変わります。学校の勉強も大事ですが、社会に目を向けて、普段からアンテナを張っておくことが大切ではないでしょうか。

  • 作業療法士
    辛いことがあっても、
    「なりたい像」のイメージが
    モチベーションとなります。

    諏訪中央病院 小口 ひび紀 さん


    保健科学部リハビリテーション学科
    作業療法学専攻 (2022年3月卒)
    高校生からの質問に
    Q&A形式でお答えいただきました
    • どんな仕事をしていますか?

      総合病院の急性期外来で、脳血管、整形、呼吸器、循環器など、幅広い疾患を持つ患者さんのADL(家事動作)の目標を立て、サポートしています。
      私は小学生くらいの時に、おばの職場にお弁当を届けに行って、作業療法士という仕事に「ひと目ぼれ」しました。実習に行ったときには、急性期の患者さんが多い臨床のスタッフの姿を間近に見て「やっぱ、カッコいい!」とあらためて思いました。短い時間で評価から治療につなげる責任感と重みが違います。そんな先輩方のような、作業療法士になりたいです。

    • 今も役に立っている学生時代の学びは?

      実は私、極度の人見知りで、コンビニに行くのも苦痛なほど人とのコミュニケーションが苦手でした。グループワークで発言するのもなかなかうまくいきませんでした。
      ところが実習先では実際に患者さんと向き合い、生活の「その先」を想像してリハビリ計画を立てる必要があります。そこで患者さんが何を求めていて、何が必要なのか、コミュニケーションで引き出すことがうまくできず、もどかしく悔しい思いをしました。そのとき先生から「共感力はあるのだから、嫌がられるくらい、過保護なくらい、相手のことを考えなさい」とアドバイスをいただきました。以来、自分でもびっくりでしたが、周りからも「変わったね」と言われるほど成長することができました。
      今ではもう人と話すのはまったく苦にならないし、むしろ好きです。患者さんが日々の先生です。いろいろな人を見て、いろいろな人と話すことが大事なんだと改めて感じています。

    • 未来の後輩に向けてのアドバイスは?

      育ててもらった地元に恩返しがしたいこともあり、地元での就職に強い本学を希望しました。入学後はその勉強量にひるみましたが、憧れの仕事なので「なりたい自分」をイメージして、それをモチベーションに頑張りました。基礎知識を学ぶ1年は大変ですが、それが財産になって、あとで必ず「引き出し」として役に立つので、ぜひ頑張ってほしいです!

  • 理学療法士
    先生とのコミュニケーションで培った「質問力」が、信頼してもらえる理学療法士への一歩と感じています。

    高田整形外科オルソクリニック 山岸 拓実 さん


    保健科学部 リハビリテーション学科
    理学療法学専攻 (2022年3月卒)
    高校生からの質問に
    Q&A形式でお答えいただきました
    • どんな仕事をしていますか?

      外来専門の整形外科クリニックで、運動器リハビリテーションと物理療法(電気治療など)を担当しています。最近は特に40代、50代の方が多く、デスクワークによる腰痛や肩の痛みを訴える方が最も多くなっています。また退院後の継続的なリハビリを希望される方も多くいらっしゃいます。「あそこのクリニックにはいい理学療法士さんがいるよ」と紹介してくれる方が今よりも増えたら嬉しいと思い、日々頑張っています。

    • 日々大切にしていることは?

      限られた接点の中で目標とする状態を共有しながら治療を進めるため、患者さんの仕事内容や生活習慣を詳しく把握し、それに合わせたアプローチを心がけています。「そこまで必要か?」と思われるような情報にも実は細かなヒントが隠れているんです。例えばラジオの話題から趣味である釣りの話とか、仕事の話から日々の体の動かし方や運動量など。朝型か夜型か知るだけでも、筋肉に対するアプローチをより効果的に変えることができるので、会話が貴重な情報源です。

    • 今も役に立っている学生時代の学びは?

      学校で学んだことは、現場で本当に役に立ちます。私は在学中に得た知識や経験を日々の業務にフル活用しています!患者さんの日常生活のサポートについて学ぶ「生活環境」の講義では、教科書に載っていないことまで丁寧に教えてもらいました。介護用品のレンタルや介護認定など制度についての知識もしっかりついたので、現場に出てから困ることがありませんでした。実技についても、納得して実践できるようになるまで先生が放課後の時間も使ってとことん教えてくださり、分からないことはLINEでも教えてくださいました。先生方のサポートの手厚さには本当に感謝しています。

    • 未来の後輩に向けてのアドバイスは?

      就職してから出会う患者さんは、自分よりも年上の方が大半です。そして患者さんが自分のことを自分から話してくれることはまずありません。「質問力」を上げて会話を引き出していくことが、信頼してもらえる理学療法士への一歩だと感じています。大学時代の先生とのコミュニケーションは、年上の方と話す練習になるので、とってもおすすめです。